特長
- 互換性のあるセンサ: サーミスタ、 AD590/AD592、LM335
- TEC出力(低雑音): ± 2 A / 12 W
- 温度範囲は、-45°C~+145°C(AD590)または10Ω~200kΩ(サーミスタ)
- 温度分解能: 0.01°C(ICセンサ)または1 Ω(サーミスタ)
- 温度安定性: ≤ 0.002 °C
- 最短の温度安定時間を実現するために、制御ループのP、I 、Dの値は個別設定可能
- 定温度動作モード
- TUNE IN入力を介したアナログ制御
- 調整可能なTEC電流リミット
- 間違った温度センサ、温度センサの不在、TEC接続のオープン状態を検知
- RoHS準拠
用途
- 干渉、分光に使用する半導体レーザの精密な安定化
- 雑音低減の為のディテクタ冷却
- 非線形結晶の温度安定化
- 工業用システムの温度安定化
- 外部入力を介した、アクティブなレーザ波長安定化用の制御温度設定
はじめに
TED200Cは精密な温度コントローラで、±2Aまでの電流で熱電冷却器(TEC)素子を駆動します。殆どの一般的な温度センサをサポートしており、異なる熱負荷に対応できます。優れた保護機能、誤作動表示などで、TECや半導体レーザを損傷から保護します。外部デバイスとの接続と制御ループへの統合を容易にするために、TED200はアナログ電圧入力/出力端子で制御することもできます。この製品よりも高い電流値で、±15 A対応の製品をお探しの場合は、TED4000 温度コントローラシリーズの製品をご参照ください
注:最新のTED200Cは、RoHS準拠の設計になっています。この特長以外は廃番となった TED200と実質的に同等の製品です。
操作
TED200Cの5桁表示のディスプレイでは、実際の温度測定値、設定温度、加熱/冷却用の電流値やTE冷却器の電流リミット値が表示されます。サーミスタセンサと併用する場合、 TED200Cは抵抗値(実際の温度ではなく)を表示します。この数値との相関で温度を計算するための数式は、マニュアルの3.1.3.1に掲載されています。温度の設定値は、広い前面パネルの制御ノブ又はコントローラ背面のアナログ入力コネクタへの外部入力信号で調整可能です。外部入力は、温度調整により半導体レーザの波長をロックする制御ループモードでご使用いただけます。
多様な熱負荷への適応性
TED200Cは、PIDフィードバック回路によって簡単に異なる熱負荷に対応できます。P(比例)利得、I(積分)オフセット制御及びD(微分又は差分)レートは、ユーザが別々に調整できます。比例利得がフィードバックループの応答時間を最適化し、積分利得が精密なゼロオフセット制御を実行します。微分利得はフィードバックループの動的応答を最適化し、熱負荷の急速な変化に対応します。最適なPIDパラメータ設定がなされていれば、当社のLM14S2半導体レーザーマウント内のバタフライ型パッケージのレーザにおいて、30°Cから20°Cの温度変化への対応時間は 2秒未満です。PID制御は前面パネルで設定できるので、コントローラの応答を簡単に最適化することができます。
対応可能な温度センサ
TED200C温度コントローラは、殆どの一般的な温度センサに対応します。ユーザはセンサ選択スイッチで、最大200kΩまでのサーミスタ、または温度感知IC(AD590、AD592、LM335) が選べます。
サーミスタを選択した場合、温度はサーミスタの抵抗値で表示されます。AD590、AD592、LM335を選択した場合は、温度制御範囲が-45 °Cから+145 °Cとして、温度を摂氏、華氏又はケルビンで表示できます。ただし、実施の制御範囲は接続されたICセンサの温度定格に制限されます。
優れたTEC保護機能
TED200CはTEC素子を最大限に保護するために設計されました。TEC出力電流リミットは調整可能なので、コントローラがTEC素子をオーバドライブしないようにできます。この場合、リミット値はコントローラの電流範囲内で設定可能です。
エラー表示
温度センサが間違っている場合、温度センサがない場合、センサとコントローラの間の接続が悪い場合では、LEDの表示や警告音でユーザに知らせます。エラーが発生するとTEC電流は自動的にスイッチOFFされます。
温度モニタリングの出力
TED200Cでは、実際の温度と設定温度の差に比例したモニタリング信号が、背面BNCコネクタから発信されます。この特性によってデバイス温度を長期に渡って記録することができます。
併用をお勧めする製品
LDC200 半導体レーザ用コントローラシリーズは、TED200Cとの併用に最適です。当社のTECレーザーマウントと組み合わせれば、TED200Cの温度安定性は1mKを達成できます。この温度安定性は、半導体レーザの波長調整や原子吸光分析法には不可欠です。
接続ケーブル
CAB420-15はTED200Cを 当社の半導体レーザマウントへ接続する際に必要となります。TED200Cには1.5mのケーブルが1本付属しています。追加のケーブルは下記でお買い求めいただけます。
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