特長
- 波長範囲: 700~900 nm
- 頂角公差: ±15 arcmin
- 非研磨面: 平面つや消し
- 表面平坦度: λ/4@ 633 nm
- 分散補償用
- 材料:CaF2、溶融石英、SF10またはN-SF14
これらの分散補償プリズムペアは、超短レーザーシステムで生じるパルス広がりを、パワーを大幅に損失せずに補償するように設計されています。4種類の高屈折率プリズム材質があるので、様々な群速度分散 (GVD) 数値が得られ、異なるパルス分散の条件で補償が実現できます。
用途
これらのプリズムペアは、様々な用途に使用されます。プリズムペアと共に、ナイフエッジを利用して短波長成分または長波長成分を減衰させることで、光学フィルタとして機能させることができます。プリズムペアをレーザ共振器内部に配置することで、波長チューニングにもお使いいただけます。これに対し、プリズムペアは分散補償にもお使いいただけます。レーザ共振器内で光が光学素子を通過するたびに、(通常「正常分散」と呼ばれる) 正分散が生じます。このプリズムペアも正分散を生じますが、この正分散は、長波長成分が2番目のプリズムを通過する際により長い距離を通過することから幾分かオフセットされます (下図参照)。適切なプリズムペアの配置を設定することにより、負分散 (通常「異常分散」と呼ばれる)を生成し、共振器内の他の素子で生じる分散を補償することが可能です。