特長
・波長に依存しない平坦なリターダンス
・波長範囲: 260~10 nm、400~800 nm、690~1200 nmまたは1100~2000 nm
・高パワービーム用エアースペース型設計
・ポリマーフィルムアクロマティック波長板よりも高い損傷閾値
・1/4波長板および1/2波長板
当社のゼロオーダーアクロマティック波長板は、マルチオーダ結晶石英(水晶)波長板のファスト軸と、フッ化マグネシウム(MgF2)波長板またはUV域サファイア波長板のスロー軸をアライメントして構成されています。2つの波長板の光路長差は広いスペクトル範囲においてλ/4またはλ/2となります。 結晶石英波長板を、フッ化マグネシウム波長板またはUV域サファイア波長板とともに用いることにより、リターダンスの波長依存性が最小となり、このアクロマティック波長板のほぼ全動作範囲において平坦なスペクトル特性が得られます(下記のリターダンスのグラフをご参照下さい)。 これらの波長板は垂直入射を前提に設計されています。
これらの波長板は2種類のサイズからお選びいただけます。 小さいタイプは、開口Ø10 mm、ネジ切り加工無しのアルマイト加工アルミニウム製の筺体サイズØ25.4 mmとなっています。 この筺体はSM1シリーズの回転マウントと接続できて、その際には筺体の位置固定に固定リングSM1RRが必要となります。 これに対して、サイズの大きなタイプは開口がØ22.6 mmで、SM1シリーズのレンズチューブにマウントできます。 これらのレンズチューブはネジ切り加工部を利用して、回転式マウントや他のオプトメカニクス部品と直接つなげて使用できます。 どちらのサイズでも、アルマイト加工アルミニウム製の筺体には、波長板のファスト軸の方向、適用波長範囲、波長板のタイプ(λ/4またはλ/2)が刻印されています。
このアクロマティック波長板は、2枚のマルチオーダ波長板の間にステンレス製スペーサーリングが組み込まれた構造で、これら3つの部品は接着剤で固定されています。 接着剤は波長板の開口部の外にのみ塗布されます。 この3つの部品で構成されたアセンブリでは、筺体部分に刻印があるだけではなく、鉛筆書きでファスト軸が示されています。 なお、お客様がカスタム仕様またはOEM用途での使用をご希望の場合は、筺体から波長板をはずすこともできます。